第1章 中央アジアに向けられた視線
シルクロードに誕生した国々
エネルギー資源で注目を集める中央アジア
ソビエト連邦の遺産としての環境問題
国境という障壁
中央アジアの地政学的重要性
地域協力機構
日本の開発協力
開発協力のツールとしてのICT
情報ネットワークで結ぶシルクロード
普及は著しいが課題が残るICT
第2章 カザフスタン
広大な国土と豊富な資源を持つカザフスタン
エネルギー資源による国家の発展
カザフスタンの課題と二国間協力
新首都アスタナと経済・文化の中心都市アルマティ
「手書き・手入力の世界」に導入が遅れるICT
カザフスタンの情報通信
インターネットの地域格差とインターネットカフェ
アルマティ市アラタウ地区のITパーク
カザフスタン日本人材開発センターと日本文化
日本の現代文化としての漫画・アニメ
アル・ファラビ名称カザフ民族大学のICT環境と学生の利用動向
セミパラチンスクのマイクロファイナンス Bereke
第3章 ウズベキスタン
シルクロードの世界遺産とウズベキスタン
縮小するアラル海に苦しむカラカルパクスタン自治共和国
ウズベキスタンの情報通信
タシケント国立東洋学大学で日本語を学ぶ学生のICT利用動向
国家ICTサミットとICTエキスポ
ウズベキスタン共和国日本人材開発センターの国際教育協力
マイクロファイナンス BARAKA とタシケント地方女性経営者協会
第4章 キルギス
高原と山岳の国キルギス
首都ビシュケクと南部の中心都市オシュ
キルギスの情報通信
キルギス共和国日本人材開発センター
IT人材育成をおこなうキルギス国立ITセンター
第5章 タジキスタン
内戦からの復興と次世代の育成に挑むタジキスタン
水力発電と主要産業「ロシアへの出稼ぎ」
タジキスタンの情報通信
アメリカで誕生したP2P型マイクロファイナンス Kiva.org
Kivaの融資をタジキスタンでおこなうマイクロファイナンス団体 MicroInvest, IMON, Humo
第6章 トルクメニスタン
未知の国トルクメニスタン
独裁体制からの転換期を迎えたトルクメニスタン
首都アシガバットの生活
トルクメニスタンのメディアと情報通信
政府に管理されるインターネット
天然ガス資源が豊富なカスピ海
第7章 中央アジアとしての中国新疆ウイグル自治区
中央アジアと隣接する中国の新疆ウイグル自治区
新疆ウイグル自治区の発展を支える西部大開発
中央アジアとの貿易
ICTの普及拡大と、都市と農村の格差
中国新疆ウイグル自治区の情報通信
インターネットカフェ「網'」
【コラム】
カザフスタンの首都移転を巡るエピソード
在セルビア共和国特命全権大使(元在カザフスタン国駐箚特命全権大使)
角崎利夫
カザフスタンICT報告書作成のこぼれ話
FAO(国連食糧農業機関)本部技術協力局 技術協力プログラム支援課長
(元カザフスタン国連常駐調整官およびUNDP(国連開発計画)カザフスタン事務所常駐代表)
庄司ゆり子
カザフスタンの片想い
カザフスタン日本人材開発センター 業務調整員
丸山智恵子
アラルの森プロジェクト報告
NPO法人市民環境研究所
京都学園大学 バイオ環境学部 バイオ環境デザイン学科 農・森林環境デザイン研究室
石田紀郎
ウズベキスタン日本人材開発センタービジネスコースの卒業生たち
ウズベキスタン 日本人材開発センター 所長
稲葉 泰
中央アジアにおける保健政策と国際医学誌など最新情報へのアクセス改善の必要性
大阪大学大学院人間科学研究科 准教授
大谷順子
中央アジアの地域コミュニティ―マハッラとジャモアトにおける地域保健活動―
筑波大学大学院人文社会科学研究科 準研究員
河野明日香
1998年の出来事と我が国のタジキスタンへの経済協力
外務省国際情報統括官組織第2国際情報官室情報分析官(前在タジキスタン臨時代理大使)
高橋博史
タジキスタンでの貧困撲滅対策
前UNICEF タジキスタン代表
杢尾雪絵
キルギス国立ITセンタープロジェクト
JICAタジキスタン駐在員事務所 企画調査員(開発計画)
日本アイ・ビー・エム株式会社 アジア・パシフィック テクニカル オペレーションズ
織田知則
実話が元の作品なので、太郎さん役の瑛太の演技もリアリティあふれる
作品でした。
落ち込んだときに見ると、生きているだけで幸せだと感じる作品です。
「うつは心の風邪」という台詞が出てきますが、確かに周りを見渡しても、風邪と同じ位うつの人がいる。今、都会で暮らしている社会人で、職場や私生活に全くうつの知人・友人がいないという人はまずいないのではないだろうか。
本作の主人公夫婦は好対照だ。子供はまだおらず、物言わぬイグアナをペットに、妻ハルさんの趣味であるちょっと古いガラス瓶や、細々した“面白そうな物”に囲まれて暮らしている。ハルさんは良い意味でちょっとアバウト。凝り性で、感情を隠さず、直感的な生き方をする女性だ。対して、夫の“ツレ”こと幹夫は、ハルさんが爆睡している早朝から、毎日会社に持ってゆく弁当を調理し、毎日種類を変える付け合わせのチーズを、曜日ごとに小分けしているほどキッチリした性格。仕事は外資系ソフトウェア企業の実質的なクレーム担当で、おまけに職場は相次ぐリストラで一人一人の仕事量が激増している状況である。まさに、うつになるべくしてなった、人と環境と言えるかも。
うつ病となったツレは、働く事が出来なくなり、亀の様に布団に篭って泣き暮らし、遂には自殺願望に取り憑かれるほどに追い詰めれれてしまう...。
そんな時に彼を救うのは、愛妻ハルさんの存在だ。ツレの心を思いやりながらも、ポジティブな未来を信じるハルさんは、心が暗いトンネルに迷い込んでしまったツレにとって、出口へと導いてくれる灯りの様な存在だったのかもしれない。
うつ病というシリアスな題材を、壮絶な闘病記にはせず、ある夫婦が困難を乗り越えていく絆の物語にしたのは、人間の善の側面を見つめてきた佐々部清監督らしい演出だ。もちろん、大河ドラマ「篤姫」でも夫婦役を演じた主演の二人の相性の良さもあり、ハートウォーミングな物語になっています。
上映時間の殆ど、二人が殆ど出突っ張りの状況が続くが、佐々部清監督は病からの回復に必要な長い時間を季節感たっぷりに描き、一本調子に陥る事を防いでいます。ハルさんのマンガが飛び出したり、ビジュアルの遊び心も良い。また、二人の暮らす昭和を感じさせるレトロな平屋は、手作りのイ
北野映画で常連の個性派俳優、大杉連。いまだになぞの部分も多いが、彼の知られざる側面を知ることになった一冊。
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