死刑囚の冤罪を晴らすため、刑務官の南郷と前科を持つ三上が調査に乗り出す。 物語が進み、徐々に真実が明らかになる中で、登場人物のほとんどが真犯人に思えてくるほど、多くの伏線が張ってある。物語の後半から一気にストーリーが進み、真犯人は非常に意外な人物であった。 作中、死刑制度の詳しい解説・死刑執行の方法が書かれており、読み手の知的好奇心を満足させてくれる。死刑執行の描写は非常に生々しく、サスペンスとしてもお勧め。罪を犯した人間を国によって殺す「死刑制度」の必要性についてや、国が発出する命令書のため現場で実際に死刑を執行せねばならない刑務官の苦悩など、普段あまり意識していなかった死刑について深く考えさせられた。
テンポ良く、登場人物も魅力的で楽しめました^^
これって映画化とかされてないのかな??
でも、映画にしちゃうと逆にホラー映画っぽくなっちゃうかもw
この主人公は魅力的なキャラなので、
彼を主役にした「シリーズ」にしても良さそうです!
この作品を「13階段」よりも低評価になさってる方々が多いみたいですが・・・
「13階段」の方こそ・・・私的には「2時間ドラマ」的にしか思えなかったので。。。
まず最初に率直な感想を言えば。話しの展開や構成などを総合すると、日本人作家が書いた近々のエンターティメント小説としてはずば抜けて面白いと思います。
最初はそれぞれ離れた位置で、それぞれの境遇。それぞれの考えを持って行動している人物達が、読み進めていくうちにひとつの目的に手繰り寄せられ。収束していく様は非常に気持が良かったです。
また、ページあたりの文章量は多いのですが、テンポある文体のおかげでさくさくと読み勧める事ができます。本編590ページほどありますが読書慣れしている人なら二、三日あれば読み終えられるのではないでしょうか。
全体的に見れば。良い部分のほうが多い小説なのですが。数点読んでいて気になった部分もありました。
まずこの作品にはいくつかの登場人物視点に何度か移動して描かれているのですが。
外人部隊の傭兵が戦時中の日本軍が行った南京大虐殺の〜といった部分があります。
もちろん、これは傭兵自体が外国人であり。そういう視点でみれば海外では南京大虐殺は「あった」事として捉えられているからそういう感情が出てきたのかな?
とひっかかりながらも納得した部分もありました。
もうひとつに
他の視点として薬学研究をしている大学院生の視点の場合。
協力者に韓国人の大学生が出てきます。
ここで関東大震災のデマによって当時の在日朝鮮人が虐殺された。という部分に触れます。
これは私の主観では(資料を調べた結果ですが)「なかった」少なくとも虐殺とよべるものはなく、囚人脱獄などによる治安悪化による治安維持だと思っているところがあるので、違和感を感じました。
私の見解を抜きにして、仮に大虐殺が「あった」とした場合でも、そこに触れるのであれば終戦当時の朝鮮人による朝鮮進駐軍の事などにも触れなければフェアじゃない。と思いました。
もちろん、これはフィクションなので。歴史の論争をしたいわけではないのは十分承知していますし。
また、大学院生という視点の登場人物の思考は当然それまで受けてきた教育が反映されていてもなんら不思議ではありません。
上記に書いた傭兵視点と同じく。その人物がそう感じた。そう思っている。という事になれば、それはすべて作品内では読者はこの人物はそういう思考の人物なのだと納得して読まなくてはいけません。
しかし、この作者において。ルワンダのフツ続とツチ族の間で起こったルワンダ大虐殺。白人主義のアメリカ政府がいかに事を影で進め。表舞台にはわからないように暗部を闇に葬り。自らを世界の警察たらしめているのか。
など、現在の民族、宗教対立。大小さまざまに起こる紛争の書き方など、よく勉強して書かれているな。と思うだけに。上にあげた読んでいてひっかかる感じが、どうにも最後まで違和感を感じ。
ところどころ物語りに集中できない部分があったと私は感じました。
また、傭兵部隊には日本人の人物も出てきますが。あまり良い描写のされ方とはいえません。
ただ、これには意図があるのかないのかは残念ながら読み解く事はできませんでした。
こういった部分はちょっと作者の思想というか、考えの我が強すぎて。若干物語りから心が一歩距離を置いてしまいました。
タイトルのジェノサイド。とは物語りを読み進めれば意味はわかるのですが。それとは別にルワンダ。南京。関東大震災。といった現在までに様々な国で起こった虐殺に対しての作者の怒りも含まれているのではないか?
その感情の高い部分が先ほども書いた描写に対して、作者の冷静さを欠かせたのではないのか?
と私は深読みしてしまいました。色々と書きましたが。話の構成や先が気になりぐいぐいと読者をひっぱる力を持った物語りであるのは確かです。今年読んだ小説の中ではダントツで面白いと思います。
しかし、あえて注文をつけるならば。正しい情報の取捨選択をもっと繊細に行い。エンターティメントに徹してほしかったなと思います。
あまりに脈絡なく日本人に対してのレッテル、自虐史観を挟み込んでくるのはちょっと勘弁してほしかったです。
山崎努がでるのだから大丈夫とおもって観る。山崎努は日本において魅力ある役者。なぜ、かれはこんな映画にでたのか。日本の映画界のレベルの低さを象徴しているようである。ストーリーは複雑すぎる。作り話すぎる。骨格がもっとしっかりした映画に山崎努は出てほしい。今の、日本映画としてはやむを得ないのか。年寄りとしては山崎努はでないでほしかった。いい作品を選んでください。若い頃からのファンとしての感想。安売りしないで。山崎努様。
作品は二部構成になっていて、前半がタイトルにもなっている「6時間後に君は死ぬ」で、後半が「3時間後に僕は死ぬ」である。リアル感の欠如を指摘する人もいるが、死の予知能力がストーリーを動かす原動力になっているのだから、上手にだまされて、エンターテイメントと割り切って楽しむ作品だと思う。
前半は視聴者に犯人はそいつだと引き付けておきながら最後にどんでん返し。後半は何が死を招くのか謎のままラストに突入する。最後はハッピーエンドで、めでたしめでたし。アンガールズの田中がストーカー役で出演しているが、はまりすぎて笑ってしまう。
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