新耳袋は第一夜からゆっくりとつきあってます。とりわけ「起承転結」があるような話でもなく、何か何だか分からなかったという話もたくさん出てきます。これは決して盛り上げようと着色した話ではなく、日常のふとした奇妙な時間を体験してしまった人たちからのお話を集めたものです。だから余計に身近に感じ、ゾクゾクした恐怖感や時には物悲しさを覚えます。そしてこの新耳袋は決して復讐や怨念に関することは取り上げておりません。そこにはとても奥が深い「百物語」のルールが存在します。時には涙するような話もあります。
怪異の収集場所が大きく関東と関西に分かれているそうだが、掲載の際にはシャッフルされているので地域別の怪異の内容を比較することはできない。けど、「件」の一連の話や「うずくまるもの」は、六甲山付近(厳密には兵庫県南東部、もしくは阪神間地区)での話であり、これは地域的独自性を示すものといえる。余談だが、今から25年以上前に神戸市内の保育所で昼寝の時間に保母さんが寝かしつける?ために「うずくまるもの」の原型になる話をしたことを覚えている。本書を読むまで、全国に似たような話があるものとばかり思っていた。
本書のように刊行されて、全国にいったん流通したら地域性の確認は難しくなるかもしれないが、怪異なるものの成立or遭遇の条件を知るためにも地域差の検証は有効であろう。
他のレビューにもありますが、ちょっと笑いを前面に出だしすぎて恐怖度が落ちています。笑いはコメンタリーでも十分にとれますし、本編はもう少し視聴者側へ恐怖感を与えるようにしても良かったかも。
とはいえ、数少なくなったガチでの心霊スポット突撃ものですし、最後の映像は結構怖かった。1作目が楽しかった人にはお勧めだと思います。
次回作も期待してますよ!
ついにこの本も9冊目。
今回は、恐怖というよりも、これって何?な話が多かったように思う。
ただ、読む進めていくうちに恐怖の重みが増していくのは、著者らの構成によるところか?
いつも巻末を飾る連携した話は今回、ある建物にまつわる話となっている。
第九夜、もっとも恐ろしかった話は「中学の同級生」。なんだかわからないが、これを読んだ時、暑い駅のホームで鳥肌がたった。
オビには、こう書いてある。 ”感涙必至!もはや怪談を越えた怪談集、2年半ぶりの…” まぁ、コレは無いな(笑)この時点で☆−1。
ファンなので☆4(好き)なんだけど… 一般的な評価は☆3が妥当かなと思う。なんていうか全体的に”新耳袋”と書き方を変え、 体験者の自供という、新しい作風なので(?)、今までよりテンポが遅く感じた。 話数も少ないし(笑)
それでも個人的に、お気に入りなのは、 ”悲しみの祖父”これは、悲劇な喜劇(笑) とてもコミカルで、ニヤニヤしながら読めた。 他に不気味で良かったのは、 ”赤いドレスの女”、”道元坂の4人”の合計3本だけかなぁ。
今巻のサブタイトルである最終話の物語は、早く成仏して輪廻転生した方が良いよと、 アドバイスしたくなる話でイマイチ… なんか普通に第一話でプロローグとした方が良かったかなぁ。 別に全然怖くなかったし(笑)申し訳ないけど感動も、しなかった。 ちなみに、表紙のトモチカみたいのは誰?
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