何だこの参加アーティストは。 サラ・ブライトマン、ボンド、フィリッパ・ジョルダーノ、ラッセル・ワトソン、シャルロット・チャーチ、3大テノール、小澤征爾、諏訪内晶子... すごすぎる... 期待大です。
9年ぶりの全面改定で新版となった本書。
ページ数のボリュームもアップしたが、お値段もボリュームアップはやや頂けない。
宇野、中野、福島、3人の価値観も感性も異なる評論家が、同じ演奏家について批評しあう本書。曲目別の「クラシックCDの名盤」より、演奏家別の本書の方が、評論家ごとの好き嫌いが明確で面白い。
本書で新たに取り上げられたのは、セル、カイルベルトなどのかつての巨匠から、アバド、ノリントン、ティーレマンにヤルヴィと言った現代のスターまで多彩。
「ぼくはCDを聴き始めてから30秒で善し悪しがわかる」と前書きに記した宇野功芳。本書でも宇野節は炸裂しており、コアな宇野ファンとアンチ宇野にとっては、老いて盛んな宇野の文章を読むだけでも、旧版を持っていてもこの本を買う意味があるだろう。例を挙げれば、吉田秀和が「専門家のための専門家的音楽家」と激賞した、ジョージ・セル。福島、中野の両氏も高評価だが、宇野の評は、「面白くない」、「この指揮者には才能がないな」「セルは何を聴いてもつまらない」などとカラヤンや小澤征爾以上の酷評。このトンガリぶりは、いやはやお若い。
本書の良心といえる中野雄氏の批評は、旧版と同様中庸で、クラシック初心者は氏の評をまず参考にすべきだろう。
福島氏は前作同様クラシックオタクの視点からの批評。旧版では、フルトヴェングラーの酷評が印象的だった旧版だったが、本人の文章にもあるように新版ではずいぶん丸くなっている。
本書は、ある程度クラシックを聴き慣れている中級者以上にお勧めしたい。偏向的な論調は初心者には毒になり得るからである。
こう奏でたい、という意思と、こう弾くとこう鳴るんだという技巧の絶妙なブレンド。
諏訪内さんのヴァイオリンの走るような演奏、それに牽引されるオケのフォローも良い。
ソリストとしての演奏はこうあるべき、という計算と錬磨が見事に奏で合う演奏。
正確なんだろうと思いつつ、だれも届かない至高の正確さを追い求めるかのような演奏。
カルメンがいいな。きっと心に描いているのはカルメンのような情熱。
どの曲にも主張があって素敵なアルバム。
心躍る演奏ってこういうのだろう。
諏訪内さん自筆の本「バイオリンと翔ける」を読んでから、チャイコフスキー制覇の後、更なる研鑽を積み約10年経った諏訪内さんの演奏を映像で見たいと思い買いました。素晴らしいパガニーニでした!楽譜通りに綺麗に弾くだけでなく、それに伴い作曲家の思い・その時代を考えた演奏だと素人の私でも分かりました。コンサートだと遠くてバイオリンとはどう奏でているのだ?とよく分からないのですが、このDVDは特に指の部分のアップが多く、美しく長い指で速い部分を弾きまくるテクニックは驚くばかりです!やはりCDでは伝わってこないすごさがありました。顔のアップを沢山見たい人には残念かもですが・・。★4つなのは、諏訪内さんのみのDVDだったら良かったなとの思いです(^o^;
諏訪内晶子がコンクール優勝時の録音です。これが優勝した演奏かと思いながら聞きました。チャイコフスキーがこのヴァイオリン協奏曲作曲時のエピソードはとても興味深いですがそれはさておいて、ヴァイオリン協奏曲と言う楽曲構成そのものを大きく変えた作品でもあり、弾き方に対する細かいスコアでも有名かと思いますが、素晴らしい名曲を見事に演奏した諏訪内晶子に喝采です。惜しむらくは、ライブ録音ですので聴衆の妙に咳こむ音ですかね。
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