話はややずれるが、今、日本の保険業界では「不払い・未払い問題」が持ちっきり、金融庁が「保険会社には泣き寝入りしないように」という異例のお達しを出すほど悪質化している。米国ではまず、そんな問題が出現することが考えられないのは、この映画の冒頭に示される。エリン・ブロコビッチなる名前が法曹界で有名になるきっかけを作った、交通事故での保険会社による不払い問題のエピソードである。よもや裁判で負ければ、企業側は本来支払うべきもの以上に、「懲罰的賠償」という米国独特の考えに基づいて、巨額の賠償金支払い義務が生じる。だから米国では特定の政治勢力以上に、裁判制度そのものが、企業にコンプライアンスの考えを根付かせる圧力になっている。しかし、そこに至るまでには、並大抵ではない努力がやはり必要になる。この映画が描くのは、正にその部分だ。若手才能ナンバーワンのソダーバーグだが、ここでのタッチは、いわゆる「社会派映画」の優れたベテラン監督を彷彿させるものだ。従ってそうした裁判制度そのもの、訴訟社会の歪みといった視点は当然ながらすっぽり抜け落ちる。特典では実物のエリン・ブロコビッチも登場する。さながらタレントといったところだ。
離婚暦二回、学歴なし、貯金なし、職なし、マナーなしの女性が
巨大企業を相手に、史上最大級の集団訴訟に勝利した実話の映画化です。
わざわざ胸を矯正してまでジュリア・ロバーツは主人公を演じていますが
それは作品にとってはわりとどうでもよくて・・・
でもしかしバイタリティあるキャラを熱演しています。
公害裁判でアメリカ史上最高の賠償金を勝ち取ったって事実そのものが面白いんですけどね。
信念を持ち続けたい、ガッツをもらいたいときには最高の一本です。
聴くだけで思い出がよみがえるほど懐かしい「夢のカリフォルニア 」「雨にぬれても」「ロック・アラウンド・ザ・クロック」、最近観た映画がありありと浮かんでくる「ロック・イズ・デッド」「オール・バイ・マイ・セルフ」、新旧の映画音楽がこれでもか!というぐらいに収められていて、とってもお得です。 ただ、どちらかというと、個人的には前作の「ムービー・ヒッツ」の方がたくさん好きな曲が収録されていたので、前作に軍配が上がってしまうんだけど・・・。でもこちらは最新の映画がたくさん特集されているので、最新の映画音楽に注目している方は要チェック!です。
『アメリカン・ビューティ』でいきなり、大人気コンポーザーとして注目された、個性派トーマス・ニューマン。かの傑作の次に担当したのが、このソダーバーグ監督の問題作。ここでは、なんとおなじみのトーマス・ニューマン的雰囲気サウンド(メロディがある感じではないのに、一気に覚えられる、あの不思議なリズミカルなサウンド)でブルースをやろうとしているのである!! こまで、自分の世界の中で何ができるかをハメ外してやっているのは、この作品しか知りませんが、天才ならではの余裕出まくりの問題作。
昔の映画のコンピレーションアルバムが多い中で、ちょっと他にみたことがないセレクトで若い人にもとても楽しめる作品だと思います。感動系の映画が好きな人にはたまらない作品だと思います。
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