現代の映画での殺人シーン等に慣れていない人は見ないほうがいい シリアスな文芸作品を期待する人も見ないほうがいい
この作品は、漫画の良い影響を受けているように感じた。日本映画を創るなら、 こういう漫画的方向もありと思えるような作品だ。漫画的といってもふざけているという意味ではなく、 日本の漫画のクオリティの高さの部分が似ているという意味だ。 リアリティーとファンタジーの間を浮遊しているような語り口と言えばよいかもしれない。 リアルに撮りながらも、どこか冷めた視点から映像表現をしてシリアスな湿気を除いてストーリー展開をしていく。
日本映画の悪い面である湿気臭さもなく、とってつけたような学芸会風子供映画でもなく、 とても楽しめるエンタテーメント映画だ。
映画慣れしていないと、少し残忍すぎると思うかもしれないし、ストーリーだけを見るとそれほど傑作に感じない人もいるだろう。
それでも、映像、音楽、感触、と表現として素晴らしく映画的だった。 しかも、この映画はいわゆる映画オタクではなく一般の人々に受けるというところが素晴らしい。
こういう作品が増えて、客をなめているような映画だらけの現状に一撃をくらわせてほしい。 できるかぎり大画面で観ましょう。
まず原作本を読んだ。気が付いたら数時間で読み終えていた。こんな小説は初めてだ!と思った。そして映画化の話。もちろん劇場へ見に行った。教室のHRから始まる、、、原作通りだ!松たか子さんの無表情で淡々と話す姿、リアルに13歳と思われる子供たち、、、。その後一気にスクリーンに吸い込まれていった。とにかく映像へのこだわりを感じた。ラストシーンは思わず唸ってしまった。劇場を出るとき、DVDを購入しようとおもった。 ブルーレイを購入。本編はもちろん、特典映像も十分たのしめた。日本アカデミー賞では、「悪人」の俳優陣、スタッフが受賞を独占状態の中、「告白」が作品賞を取った時はうれしかった。間違いなく、日本映画史に残る傑作だと思う。購入してから、もう4回も見てしまった、、、。お勧めです!!
2000年代の10年の間に読んだ本の中で出色の一冊。 単行本で700ページ弱、文庫本で850ページの大著であるが、一気に読ませる力がある。ページをめくるごとに、泣けて、笑えて、憤って、一緒に喜べる。 それにしても、「他人に話が通じない」という苛立ちをこんなに明確に書けるのは、町田康しかいない。 人間は、規則に則って言葉をしゃべり、規則に則って理解され、規則に則って社会化される(社会に組み込まれる)。規則を共有できないものは、社会から排除される。村八分。このように人間と人間の間は(社会的)規則によって媒介されており、人と人が無媒介に(規則を共有しないで)結びつくということはまずないと言っていい。そこで、人間とつながろうとするときには、人間に向き合うというよりもむしろ、規則に則るため規則に向き合わねばならないという逆説的な事態が生じる。社会全体で共有している規則なんてもはやないのだから、社会でうまくやるためにはなおさら規則に向き合わねばならん。あほらし。 町田康という人はパンクの人だが、パンクというのは、このような安穏と規則に則ることへの反抗の行為なのではなかろうか。そりゃ反抗したくもなる。「他者を理解する」というとき、「他者」が上述のような媒介された他者なのだったら、「理解」とはせいぜい規則の再確認にとどまるだろう。あるいはせいぜい規則を共有していることを確認するにとどまるであろう。ひどい場合には、自分の規則を他者に一方的に当てはめて勝手に理解したつもりになる。しかし翻って、じゃあそういう他者理解とは違う、無媒介で直接的な他者理解がありうるかというと、それも困難、というか絶望的であろう。どうしたらよいのか。とりあえず、どうしようもない。 ところで、パンクが「パンク」というジャンルを確立してしまうと、それはもう、「パンク」という新しいしばり(=規則)が生まれてしまうということになるので、元々規定性への反抗であったはずのパンクの本義に反する。例えば「パンクやってます」という発言は、「パンク」の規定性に依拠していることになる。したがって、自己を表現しつつも、表現した瞬間に自己否定に走らなければならない。他者を理解したような気になった瞬間に、その理解を解体しなければならない。だから、どれだけ「本当のこと」を言おうとしても、「本当の本当の本当のところ」には、決して到達し得ないのかもしれない。 そんなしどろもどろな一生涯がこの本には書かれています。特に最初の方で、他人の牛を橋から川に落として周囲の人にわめき散らしているシーンは、胸が痛むほどよく書けています。
購入時の写真だけからは、想像できなかったくらい、見事に飛び出します。 何度も開いて閉じてしましたが、不思議です。あの糸がミソなんですよね? 3Dカードと言っても、他のメーカーの物とは別次元にアートっぽく、感動しました。誰に贈るか楽しみです。 大満足です。
今年のバレンタイン時にお世話になった方へ (pc関連で)ギャグを込めて贈りました。 リアルに喜んで頂いたので買ったです。
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