中山美穂のデビュー作であったとは今では信じられない感があります。 結構再放送が多かった記憶もあるのですが、 意外にもこれまでレンタルもなく初DVD、ソフト化とのことです。 小野寺昭、篠ひろ子、木村一八、堀江しのぶ、坂東英二、夏木マリ、 佐藤B作、クラッシュギャルズと 感慨深いメンツが回りをかためています。 これを見ると在りし日の青春時代が走馬灯のように 目に浮かぶ人は、かなりいると思うのですが、、、。
映画秘宝の本などから、この「伝説のドラマ」の存在を知り、以前から観たいと思い続けていました。沢田研二の美貌、そして夜だけ花が咲く隠花植物のような彼の妖しい魅力の虜になってしまいました。昔の先輩の奥さん(大楠道代。女ざかりそのものという感じの脂の乗ったセクシーさ、お色気ムンムン)や、自分の妹の看護をしている看護婦(篠ひろ子。もともと美人だけど、この作品での彼女は特にすごく綺麗)、みんな次々に彼に抱かれ手なずけられ、言われるがままになっていく様子はあのジュリーだからこそ自然で、リアルなんだと思います。長い睫に縁取られた、どこか寂しげなあの不思議な瞳に見つめられたら、女性はもうみんな誰だって…いいえ、劇中の藤竜也のように、男性だって迷わされてしまうかも!?今のスターにはないカリスマと存在感、拭っても拭ってもじんわりとにじんでくるような色香を放つ彼に、周囲は翻弄されるしかないように見えます。盗みにレイプと、悪い事ばかりしているジュリーなのに、なぜか応援したくなります。うちの母も「美形って言ったら、そりゃーなんつったってジュリーよ!」(原文のまま)と言っていましたが、当時のジュリーに日本中の女性たちが悩殺されたのも無理はないと納得してしまいました。濡れ場も、ジュリーがやると汚らしさはなく、ほんとに綺麗で官能的で、ドキドキしてしまいます。パパッと観ないで、ゆっくりと大切に味わいながら観たいです。
不倫ドラマの金字塔『金妻シリーズ』の第2弾です。 古谷一行、いしだあゆみが主演の有名な第1弾と第3弾にサンドイッチされている感の強い本作ですが、男性陣の主演が小西博之なんて今では考えられないマイナー抜擢です。 決して伊武雅刀が主演ではないのですが何故かこのレビューキャスト紹介にはコニタンの存在が抹殺されていて笑えます。しかし'84年放送当時は『週間欽曜日』にもコニタン、本作にもコニタン…と、金曜夜は小西博之オンパレード(笑)でした。 出演者全員個性が出ていて見応えありましたが、今となってはどうしても『金妻』を語るうえでは1作目や3作目(特に3作目はテーマ曲も最も有名な「恋に落ちて」ですし。)に押されがちですが、この2作目こそ1作目や3作目には決して無い甘酸っぱいマイナー臭さがあり、それがたまらなくいいんですよ! テーマ曲も映画『フットルース』に入ってた『パラダイス~愛のテーマ』をまんま使ってて「著作的にこれでええのん?」て思える感じがまたいいしね。 個人的には1作目や3作目の影にいつまでも隠れていて欲しい(芸能界でいうところのコニタンみたいに)というのがホンネですが、古谷一行が出てる『金妻』以外知らない方に是非観て欲しいという気もします。 『金妻』シリーズはリアルタイムで全部観た…っていう方(今の30代後半~40代の方)はおそらく懐かしさで購入する方も多いのでは?
1970年代、ドラマのTBSと言われていた頃。水曜劇場シリーズからは「時間ですよ」を始め後に「ムー一族」等日本のテレビホームドラマに数々の伝説を残す名作、傑作が登場した。その代表的な作品が「寺内貫太郎一家」通称「テラカン」だ。核家族化が囁かれ始めた時代にあえて大家族ホームドラマとして放送され、視聴者に「昭和の良き時代」と「家族とは?」を再認識させてくれた。基本はコメディーであるが、毎回、単なるコメディーでは絶対に終わらない。日常のささやかな出来事を描かれているが、向田邦子の脚本は実に素晴しいの一言。貫太郎と息子の周平が茶の間を中心に毎回ドタバタと取っ組み合いの大ゲンカ。「ジュリ〜」と叫ぶお金婆さんとお手伝いのミヨちゃんの掛け合いも最高に面白い。左とん平や今は亡き伴惇三郎など脇を固めるベテラン俳優陣の演技も見物。この第1シリーズに続いて翌年放送された第2シリーズも是非ともこの機会にDVD化を望みたい。
のっけからレアな楽曲、大橋巨泉夫人の『素敵なマスコット』で幕を開ける。奈里田町子「あなただけなのよ」は浜口庫之助が作詞作曲、コーラスにまで参加するという貴重な作品。絶妙なハーモニーが堪能できるザ・キューピッツの「恋のエピローグ」、篠ヒロコのデビュー曲「水色の風」など重要曲が目白押し。
ウィスパーボイスながら絡みつくような大人の色気が滲み出る朝丘雪路の名曲「スキャンドール」は本盤の目玉。続いて、タイトルにある響かおる「いとしのキャティリオン」も傑作。さらには、裏の「経験」とも言える城野ゆきの「経験」、途中挿入される彼女自身の台詞も味があって捨てがたい名曲。ラストはキャシー中島のイカしたロックンロール歌謡「裸足の週末」。
全てがじっくりと聴くにはうってつけの、まさに鑑賞用として最高のものばかり。じっくりと聴かせる歌を歌う歌手がいなくなったと嘆くのは私ばかりではあるまい。そんな貴方にオススメの一枚。
それにしても、この時代の歌手、みんな歌がうまい。そこに注目して聴いてみると、いっそうこの作品群を楽しめる。楽しんで聴いていただきたい。
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