これは『ワイルドバンチ』なのだった! 太った未亡人はシスターで、いつも歌によって人の心をひとつにしてしまう魔法を持っている。Shall We Gather At The Riverは得意な曲で何度もうたわれる。歌の通りに人々が集ってくる。彼女が歌うと自然と周りの人が釣られて歌いだし大合唱になっていくのだ。結婚届出所(役場)での窮地もこの魔法で逃れてしまう。映画冒頭から暴走の連続でアナーキーで破壊的なエネルギーに満ち満ちた作品なのだ。ペキンパーがリスペクトしたのも頷ける。Shall We Gather At The Riverの合唱とともに、自動車のはてしない暴走と破壊がペキンパーをしてガトリング銃による大量虐殺シーンを創造させたことは想像に難くない。ルノワール『素晴らしき放浪者』ブニュエル『忘れられた人々』にも並ぶアナーキー映画の傑作の1本。『怒りの葡萄』『我が谷は緑なりき』『周遊する蒸気船』といった西部劇でないジョン・フォード作品の系譜に属するが、そのエッセンスを西部劇にもどしたのがペキンパーだった。アリの群れが蠍を襲い、それを子供たちが棒きれでいたずらしている。禁酒運動の教会の人たちがうたって一種のデモ行進をはじめるのだが、その時演奏と合唱で使われるのがShall We Gather At The Riverだ。この行進を機会にパイクたちの郵便局襲撃が始まる。これが『ワイルドバンチ』の冒頭。一味のひとりである老人の息子がひとり居残りになる。まるでジーター(チャールズ・グレープウィン)と息子のデュード(ウィリアム・トレイシー)だ。郵便局に立てこもって、銃で脅しながら息子は局員たちにも同じ歌を歌わせる。パイクたちの襲撃は保安官たちに待ち伏せされていて、周囲を雇われたならず者たちに取り囲まれており、襲撃後すぐに盛大な撃ち合いが始まるのだが、この銃撃シーンとともにShall We Gather At The Riverのメロディーが耳に残る名シーンだ。そのルーツが『タバコロード』だったとは! しかし『タバコロード』のはちゃめちゃぶりは『ワイルドバンチ』のそれを相当に超えている。むしろ『ワイルドバンチ』が整然としたおとなしい作品にすら見えてくるのだ。まず何台も登場する自動車だが、旧式のT型フォードは長年の酷使がたたってエンジンがもの凄い爆発音をおこしとうとう動かなくなる。警笛マニアのデュードはまだ十代だが、重大な欠陥品であってしかし若さの強みかシスターが一目惚れ。さっそく結婚届出所(役場)に連れていくが、二人共名前も書けない文盲だ。おまけに未成年との結婚で受付担当者がしぶっているところにShall We Gather At The Riverである。シスターの歌で、結婚届出所(役場)にいる人たち誰しもが慰められその荘厳な雰囲気の中でまんまと結婚のサインをものしてしまう。さらに夫の保険金800ドルをはたいて新車を購入するとヘイ、デュード水を得た魚とばかりに警笛うるさく鳴らして走り回る。あちこちぶっ付けながら、道行く車はかわすのに必死だ。あるものは、条例○○違反だと怒りメモをとる。タバコロードに住むジーター一家は、中に娘エリーメイ(ジーン・ティアニー)もあり、農家なのに種も買えないほどに貧しいプア・ホワイトだ。いままで住まいについては地主のティム・ハーモン大尉(ダナ・アンドリュース)の好意で無償でいられたのだが、地主の方も景気が悪く土地が銀行に払い下げになってしまった。地代として年間100ドル必要で、なければ救貧農場に行くしかない。こういうアメリカ社会の底辺のありさまを主軸に描きながら狂騒的な歌と自動車の暴走によって彩られるモノクロ作品で、本当の意味の傑作とはこういう映画のことをいうのだ。 ディレクターズカット ワイルドバンチ スペシャル・エディション [DVD]
前作「ピアニストを撃つな!」でロック界の頂点に立ったエルトン・ジョンが1973年に発表した大傑作アルバム。彼の才能の全てが発揮された作品であり、プログレッシブ・ロック、ロックンロール、はたまたラテン調のナンバーまで、盛り沢山の豪華な内容と曲構成の仕上りとなっている。当時はLP2枚組だったが、今はCD1枚で聴けるのも嬉しい。表題曲「グッバイイエローブリックロード」「キャンドルインザウインド」「ベニーとジェット」等ヒット曲は勿論のこと、全ての曲が素晴らしく見事な作品集と言えよう。改めてエルトン・ジョンの偉大さを実感させられる名作である。
アウトランダーに出てくる、貴公子ロード・ジョン・グレイのスピンオフ作品。 いい味出してます、ロード・ジョン。 あくまで紳士、ソフトな語り口、優雅な物腰、でも異端視されているゲイ。 ちらっと、あの「赤毛のハイランダー」も出てきます。 時期としては、アーツミュア後、ロンドンへ戻ったロード・ジョンのおはなし。 (なので、クレア本人は出てきません) 本編でもその魅力を発揮しているロード・ジョンですが、この作品では前作の 「緑のドレスの女」より、もっと魅力ある貴族として書かれており、 ますます好きになっちゃいました。 アウトランダーファンならずとも、面白いと思いますよ。
ファイブフォース分析、3C分析、バリューチェーン分析・・・。
考え方はこれらに代表される既存経営理論と同じであり、とくに目新しい考え方ではない。
ビジネスの基本中の基本であり、最新の経営論よりも著書に紹介されている
このシンプルな考え方をしつこく回していくことこそがビジネス成功の秘訣だと思う。
ただし、シンプルであるがゆえの難しさがあり、
これだけを読んでその本質を理解することは難しいのではないかと思う。
このシンプルな考え方を自分の事業に置き換えて咀嚼し、
様々な打ち手をこの思想の元に一貫させること、
それこそが経営者や事業責任者の腕の見せ所であろう。
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