テレビでも見ましたが、何回見ても松潤と瑛太くんの掛け合いは、最高におもしろい。
昨今、読後にするりとどこかへ抜け出てしまうようなストーリーの多い中、この作品はしっかりと私の心の中に定着しました。 必ず最初から読み進んでください。ネタバレ気味の解説は後回しで。 途中で、チョコレート・ケーキに蜂蜜をぶっかけたような大甘な展開に思わずめげそうになっても、作者が、所々にちりばめた「なぞ」を心の支えに読み進んでください。そして、どっぷりと作品世界にはまり込んでください。 そうすれば、不思議な透明感に充ち満ちたこの物語の最後に訪れるカタルシスに、あなたの涙腺は決壊寸前となることでしょう。 作中に取り上げられている、The Beach BoysのWouldon't it be nice(素敵じゃないか)がこの作品世界にピッタリで、こちらも是非聴いてみてください。 作者はこの作品にたっぷりと余白を残してくれています。どんなストーリーでこれを埋めるかはあなた次第。私なら、大、大、大ハッピーエンドでこれを埋めてみたい……。
廃部寸前の部員一人の軽音楽部が仲間を集めて、最後は文化祭で大暴れというだけの物語ですが、バンドメンバー同士の性格の違いからくるすれ違いと相互理解、女の子との微妙な距離感の変化、先生との対立、先生も人間なんだということ等、色々なことが自分の高校時代にシンクロして、グッときます。ラストは「ベタだなあ」と思いながらも泣いちゃいました。
最近多いPCゲームの移植版です キャラクターデザインが鈴平ひろ氏ということでかなり期待はできると思います。ストーリーも美人姉妹と同居!?という話しなのでこういう話が好きな人はいいかもしれません
ネタバレを含みます。
人間が最も恐れるのは、自らの死でしょう。 そして、その次点に来るのが愛する人を喪うことではないでしょうか。 愛する人を喪うことは自身の一部を喪うようなもので耐え難いものですが、世の中を見渡してみると今日もあらゆるところでその悲しみが生まれていることに気づきます。 悲しいことにそれらは人々にとって無縁なものではありません。 喪失感というのは埋めようもなく人生に横たわってきますが、それをどうにか和らげるのがその人(モノ)の残してくれた”遺産”ではないでしょうか。 真緒のようなすべてを消し去って消えてしまうような不思議な存在でさえ、主人公への愛を残し、義父義母に親子の愛を残しています。 喪失のみに目を向けるのではなく、その遺産を感じることも重要だと感じさせてもらえます。そして、今いる愛する人をより大切にしようと思わせてくれます。
僕は佐藤優さんが本作と東日本大震災を関連させて話しているのをお聞きして読んでみたので上記のようなことを考えてしまいましたが、ラブラブ恋愛小説と不思議ファンタジーの 作品として読んでみてもキラリと光る名作だと思います。 性表現も多少ありますが高校生中学生にも十分読めると思います。
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