私はローマカトリック教徒です。このミサ曲は、結果的に、ジョスカン・デ・プレよりも、パレストリーナのミサ曲よりも、有名になっています。しかし、プロテスタント作曲家バッハのミサ曲を喜んで聞くカトリック教徒は少ないでしょう。また、熱心なルーテル信者で、ミサ曲を喜んで聞く人は少ないでしょう。そして、クラシックずきのリスナーで、ミサの知識を持っている人は少ないでしょう。不幸なミサ曲です。でも、研究するならば、研究に応じて、恐るべき真価が解ってくる、究極の音声作品です。
初めてチェンバロが収録されたCDを買った。 2枚組でお得。
これは二種類あるリヒターのセッション録音のうち58年に録音した旧盤の方で、今でも同曲の決定盤と謳われているものだ。今では時代考証の成果を踏まえた古楽器による演奏が主流になっているが、演奏スタイルの古さを越えて、訴えかけてくる感動の大きさは他の録音を圧倒している。 ヘレヴェッヘ盤など最近の古楽器による録音の洗練された合唱の透明感や、ビブラートを抑制したソリストのくっきりとした歌唱に接した後では、このリヒター盤のミュンヘンバッハ合唱団は素人だなという感は否めないし、ソリストのオペラティックで感情表現の濃厚な歌唱は重たく感じてしまうのも確かだ。 しかし、虚飾を排し、しなやかで実直そのものの音色からは、ひたむきな祈りが伝わってくる。もはや演奏スタイルが時代遅れだということだけで、このかけがえの無い名演奏を聴かずに済ましてしまうのは、あまりにも勿体無い。マタイ受難曲がお好きな人には、ぜひ一度は接してもらいたい名盤の一つである。
この曲のCDは、私にとって
これが唯一無二の愛聴盤です。
レオンハルトのものなどもいいと思うのですが、
やはりこれに戻ってきてしまいます。
リヒターのだけでなく
ニコレ(fl)、ビュヒナー(vn)、キスカルト(vc)
いずれ劣らぬ名演奏家ぞろいで、奇をてらわず
集中した演奏を聴かせてくれます。
時期的にも皆、脂の乗り始めた年代であったのも
おそらく良かったのでしょうか。
バッハの精緻で意志的な世界は、まるで果てることが
ないように音を織り上げていきます。
それを最後の一音まで意味を持たせて奏でるというのは
やはり並大抵のことではないと思うのです。
キリスト教世界において、神が地上と天上において
見せると信じられた栄光の世界。
それを音楽に託して描き出した傑作です。
リヒターの映像があるならば見たいとずっと思ってました。みんなそう思ってるはずなのに売り出されないのは何でだろうと不思議でした。いつも聞いているCDは1969年に東京で録音されたもの。これはそれとはちょっとちがうみたいです。凝ったつくりのステージで大迫力の映像と音。字幕が、CDに付されてるものにくらべて平易な日本語になっていますけれど、言葉が易しすぎてCD版ほどには充分に表現しきれていないような気が・・・なまいきいってすんません。ロ短調ミサ曲とヨハネ受難曲も同時発売中!
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