真言宗のなかでも近代まで秘されてきた理趣経ですが、その全体が経本通り省略なく収録されています。25分近くある長い読経ですが、聞いているととても気持ちが落ち着いてきて大きなものに包まれる感じがしますよ。音だけに身を任せてみてください。
初めての写経セットとしては十分過ぎる商品だと思います。。 ケースもしっかりしていて、本当にぴったりコンパクトに収まります。 本当によかったです。
表紙の炎の躍動に惹かれて手に取ると、
迫力ある写真のオンパレード。
どの写真も、本から飛び出してこちらに迫ってくるような臨場感があります。
すごいすごいと感嘆することしきり。
文章をじっくり読んでみると、
楽学ブックスというだけあり、ただのガイドブックではないことが良く分かります。
高野山の成り立ちや空海について、歴史についてだけでなく、
そこに流れている仏の思想、即身成仏、曼荼羅の宇宙観など、
さらっとなぞる観光気分向けの解説ではない、深さと丁寧さ、愛を感じました。
でありながら、基本的な情報はしっかりと押さえられている。
この一冊があれば大丈夫。そんな気持ちになった本です。
これまで世界遺産に関する新書を2冊出した著者による、世界遺産の本質を探った本。私も経験があるが、外国に行くとがっかりな世界遺産は結構ある。しょぼそうな世界遺産はなぜ世界遺産に登録されているのか??という疑問に本書は回答を示そうとしている。
登録の基準は「普遍的な価値」の有無にあるが、数値的なものではないだけに、登録はあいまいなものになっている。また、文化遺産の場合、普遍的な価値が今後残りうると見れば、シドニーのオペラハウスやブルーノ・タウトのアパートなど、出来て100年経っていないものでも、ためらわず登録する。本書では登録までの過程を、最近登録活動が行われた平泉や石見銀山を基にして詳細に説明する。事前に数年かけ、かなりの調査が行われていることを感じさせるが、それだけ長い道のりだということも言える。また、1ヶ国当たり年2件しか登録を認められない現在、国内だけで30以上登録活動をしている遺産がある。登録の見込みは薄いし、登録して観光客が急増すると、遺産が荒れるなどマイナスの影響も少なくない。にもかかわらず、専門のスタッフをつけるなど、少なくない税金も使われている問題点も著者は指摘している。
世界遺産=世界的観光地と表面的な理解がブームの要因でもあり、世界遺産を楽しむためにはより深い文化、地理や歴史などの背景を知ることが重要だと著者は語る。教科書的な感じがあったり、世界遺産の範疇で救い出すのは困難ではないかと思う、地名、言語の問題が出るのはどうかと思ったが、著者の考えはおおむね納得できた。
|