人に歴史ありまさにそう感じた
興奮と喪失の過去を抱える二人が奏でるのはただのロックにあらず
ロックしてロールを重ねた追悼の鎮魂歌
日和ってたまるか!
それがロックだから
浅野いにおの作品はどれも人生の行間を読ませてくれる
「人生なくして音楽はない」
音楽を作っていこう、音楽でやっていこう、という若いケンヤくんの心意気がつまった一枚だと思いました。
内容ももちろん素晴らしいのですが、特に特典映像が充実しています。
ライブシーンのフルver. 未公開シーン メイキングなど
未公開シーンはなぜ未公開にしたのかというほどいいシーンです( ビリーがおじいさんから手紙を受け取るシーンなど)
なんだろう・・・冒頭のリアリティのある日常描写に惹かれて、ページをめくる手がとまらなくなった。
現代の若者は25才くらいまでモラトリアム期間が続くのだという。もちろん私もその一人。
日々、当たり前のように仕事に出かけているが、一方で歌手や役者や、そういう夢を追いかけ続けている友達もいる。仕事が辛いときや投げ出したいときは、そう、芽衣子のように、ふとしたきっかけでそちら側へドロップ・アウトしたくなる時だってある。そんなことは珍しくもなんとも無く、きっと、ありふれた出来事。
「そちら側」という言葉を使ったけど、きっと本質は同じなんだと思う。不満を持ちながら社会に出て仕事をする、不安に押しつぶされそうになりながら夢を追いかける・・・どちらも、同じくらい苦しいし、こわい。
愛しい人が居たならそれはなおさらだろう。
芽衣子と種田はモラトリアムな若者の等身大の姿だ。だって、すごく共感するもの。
種田が言ってほしい言葉を言ってくれたとき。私も芽衣子と同じように涙が出そうになった。
長く付き合った二人のぬるま湯のような依存や猜疑心や微妙なズレさえ、浅野いにおさんは丹念に、まるで映画に撮るみたいに、忠実に描き出していく。同じような状況を経験したことがある人なら、共感しないわけはない。
このまんがには、20歳以上の、社会にほっぽり出されたくせに、いまだに自らの位置を見出せず、進むべき方向も見つからず、ただ愛している人やものはある、そんな世代の心を決定的につかむものがある。
読めばきっと、「痛いくらいのせつなさ」を感じて、しばらくボーっとなってしまう。
本当にステキなまんがでした。ありがとう。
連載当時からの原作ファンです。
宮崎あおいさんの芽衣子は、見事なまでに芽衣子でした! 高良くんの種田はナチュラルで良かったけど、種田が馬鹿な乗りをしたり感情を剥き出しにするシーンでも雰囲気がナチュラル過ぎて、ちょっとフワフワした感じもしました。 サンボマスター近藤さんの加藤は、ビジュアルが100%加藤でしたね。 果たして、ベース先行のキャスティングなのか、ビジュアル先行のキャスティングなのか…(笑)
限定版のみに収録の特典映像では、本編で完全には見られなかった『ささやかな』と『ソラニン』のライブシーンがフルで見られます。
他には、 ※未公開シーン集 『芽衣子の母が帰った後』 『卒業ライブでの種田のケンカ』 『ビリーへの手紙』 『加藤のプロポーズ』
※メイキング映像 未公開シーン集ですら未収録の『夢の中での種田と芽衣子』も少し見られます。 原作者の浅野いにお氏も登場。
※舞台挨拶の映像。
※封入特典 『ギターピック型キーホルダー』と『書き下ろしポストカード(芽衣子)』 書き下ろしポストカードはDVDケースと全く同じサイズであるためケースに納める事は出来ず、通常のポストカードホルダーにも入らないため、正直言って少し邪魔です…。
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