未だに世界中でツアーを続けるディランの最新作。動き続けているからこその現役感。相変わらずジャケはイマイチだけれど(もう気にしていないとしか思えない)、その音楽たるやどうしてこうもカッコ良くいられるのかが不思議。もう70歳超えているとは信じがたい。メンバーがほぼ固まってプロデュースがJack Frost(ボブの変名)名義になってからのアルバムの充実度はすごい。別のプロデューサーは要らなかったってことだな。音としての路線もそこから変わっていないが、このアルバムもいつまでも浸っていたいと思わせる充実度だし、ディラン本人の潰れてしまった声も美しい。
すでにどんな自分勝手をしたって許される存在でありながら、あたかも当たり前のようにツアーを続けニューアルバムを録音する。こんなに凄い事があるだろうか。アルバムを1枚作って5年遊ぶ近頃のアーティストに爪の垢でも煎じて飲ませたい。近影を見るとこれがいつまでも続くはずがない事は承知だが、出来る事なら少しでも長くファースト・シングル1のPVのように颯爽と歩いていて欲しい。
アラン・ホールズワース なんと流麗で気品を感じる響きの名前なのか! 魅せられて40年が経過する。 当時、30年は先に行っていた音楽家であろう。
このアルバムに興味を持つ人の90パーセントはホールズワースを信仰する人かもしれない。
その奇妙なギター奏法は、私も含め当時のギターキッズの脳天をカチ割り、なにをどうやっているのか訳が分からず、 しかし、どんどん深みにはまって行く、そんな度肝を抜かれる衝撃的でなんとも言えない魅力を発するものだった。
このテンペストは、とにかくカッコいいミディアムテンポの曲が多いが、その音空間をジョン・ハイズマンのスピード感あふれるフィルインと ホールズワースの流麗かつカッコいいフレーズが絡み合う至福の時間を満喫させてくれる。 将来を予感させるテンションの効いた和音が不気味なモンスターの出現を彷彿とさせる。 リードギターはセミアコなのか?低音をカットしトレブリーな音で、フレーズは後の変態性はまだなく、 ドリアンモード主体でところどころスパイシーなディミニッシュ風味を匂わす。 そこがまたこの作品をカッコよく高尚なレベルへ持ち上げている。
後のヘヴィーメタル系ギターリストにも多大な影響をもたらした偉大な作品であろう。
この後、メンバーになるもうひとりのギタリスト、オリー・ハルソールよりホールズワースはアーミングの影響を受けることになり、 そのギタープレイはエベレスト級に発展することになる。
1973年当時、私はロバート・フリップやヤン・アッカーマンに夢中になっていたが、脳天をカチ割られたホールズワース体験こそが、 その後の私のミュージックライフ、または現在までの人生の心強いナビゲーターとなっている。
ここには時代の幕開けを予感したギリシャ神話的西洋美学に基づく高尚かつ神聖な作品、売ることはさほど意識しなかったであろう、 しかし、当時、度肝を抜かれたダイヤの原石のような音楽が今も色あせることなく堂々とそびえ立っている。
テンペスト とにかくメンバー全員の本気度が紡ぎだすカッコいい音の連続! ロックはこうでなければと思う。
自由な冒険がこのシリーズのウリだと思いますが、それにしてはストーリーが決められていて、やや不自由な冒険になってしまいました。 ただ、お金儲けは、その気になれば「こんなにたまっちゃった」と思うほどできます。現実でもそうなればいいのですが・・・
ヘレンミレンは素晴らしい!とても幻想的でシェイクスピア作品らしく仕上がっていると思います。
今の季節に丁度いいですね。 デザインと色も気に入りました。色の表示をもっと分かり易くしてもらると助かりますね。
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