MSGで歌っていた頃にグラハム・ボネットという人を知りました。その後、アルカトラズを結成し<Disturbing The Peace>をリリースする頃になって、やはりこの人はHRで勝負しようなどとは思っていないんじゃないか、との感想を抱くに至りました(^^;
本作は時間的にはそれを遡ることになりますが、[1]が(当時の?)某男性アイドルにカバーされた事でも記憶に残っています。今この作品を聴いて思う事は、やはりHRに凝り固まらずに歌うこの人のポリシーを再確認できたという事でしょうか。
いつ、何で目にしたかとうに失念しておりますが、もともとこの人は「いかにも」なHRスタイルのシャウトなど武器にしなくとも十分にやっていけるヴォーカリストとしての力量を持っており、当人も「ビーチボーイズとかジョン・アンダーソンのようなヴォーカルスタイルが合っている」と言っていたように記憶しています。
レインボー時代におけるラス・バラッド路線は本作にも継承されており([2]、[6])また[4](言わずもがなロネッツのヒット曲)や[7](チャックベリー作品)といった曲を臆する事なく入れてくる辺りは、ヴォーカリストとのして面白さを正直に伝える事を主眼としているのかなぁと思わせてもくれます。
グループのパーツとしてのボーカリストG.ボネットの面白さも勿論あるのだろうと思います。個人としては本作のようなボーカル・アルバムは本当にウェルカムなものです。ある意味、バックの面子が贅沢?といえば贅沢かも知れませんが(笑)
Rainbow時代にLIVEで披露していたキャロル・キングの「Will You Love Me Tommorrow」を収録。 20年くらい昔に「孤独のナイトゲームス」と2in1で売ってましたがだいぶ音が良くなりました。 しかし楽器隊の音をやや強調し過ぎなリマスターとも言えるかも。。。好みの問題か。 クレジットではオリジナルに順じた10曲収録になってますが ボーナストラック「Heros On My Picture Wall」を追加収録してます。 ※「It's All Over Now」がシングルカットされた際のB面収録曲 ガナらないメロディックなグラハムの名唱が堪能できる一枚。
「ラジオ・スターの悲劇」の最後のアーワアーワのリフレインをカットするな!
それ以外はとても良いです。
いわゆるド真中からはちょっとハズしている選曲がセンスを感じさせます
長年IMPELLITTERIの看板声として活躍していたロブ・ロックが離脱し、どうなることかと危惧していたら クリス・インペリテリは1stフル・アルバム「STAND IN LINE」で歌っていたグラハム・ボネットと再び手を組むという ウルトラC技を繰り出してきた。 本作はロブ・ロックが歌っていたIMPELLITTERIのファン、RAINBOWやALCATRAZZといったグラハムのキャリアに 夢中になっていたファン、そしてもちろん「STAND IN LINE」にのめりこんだファンをいずれも満足させるだろう。 リッチー・ブラックモアやイングヴェイを持ち上げてインペリテリを小ばかにすることでスノッブを気取る ファンには不満かもしれないけどね。 幼児虐待をテーマにした"Slow kill"におけるグラハムの絶唱などは、やはりすごいシンガーだよなあと再認識させてくれる。 時折「DOWN TO EARTH」にはいってるんじゃないかと思わせるような曲が出てきて脱力することもあるが、 それもIMPELLITTERIの味だから・・・。
僕はアンセムの他の作品を聴いたことがありませんが、グラハム・ボネットが参加しているのでこのCDを購入しました。
グラハムは、HR/HMの曲を歌う時に喉を酷使するらしく、ライブでの評判はあまり芳しくありませんが、レコーディングでは鬼神の如き輝きを放つシンガーだと思っています。
4オクターブの音階を持ち、艶やかで伸びのあるパワフルな歌声は、時としてマライア・キャリー的歌唱法をもこなします。
あくまでも僕個人の意見ではありますが、今作品において、彼は一本調子で、ひたすらハードに歌っているだけという印象が強く残り、彼の真骨頂は発揮されていないと思います。
ということで、グラハムファンの方で、このアルバムに興味を持たれた方は、先ず、シングル(アルバム未収録の曲も入っていますので損はしません)を聴いてから、このアルバムを購入された方が良いと思います。
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