ビックコミックに連載された手塚治虫後期作品のアニメ. 幕末を描く作品には武士や革新的な人々を描くことが多いが, 陽だまりの樹では手塚治虫自身の曾祖父で蘭方医の手塚良庵という実在の人物の視点から幕末を捉えることで,明治維新への変遷を中立的な立場から捉えているところが大変おもしろい
時代の波とは言い難いが、日本史の雲行きを暗示するかのようなコレラの流行があり、蘭方医学はみとめられたが、将軍家定の死により政権は交代する。井伊に依る独裁政権である。 この歴史のうねりに、またしても良庵や万次郎は翻弄されるようになるのである。
原作がボリューム満点すぎるので仕方ないが、脇役の猟師のみならず重要キャラの夜鷹のお紺まで未登場なのが痛い。不幸話とのバランスをとるために欠かせない存在なのに… 母上が綾にしたことを打ち明けるシーンはいいアレンジだった。
ビックコミックに連載された手塚治虫後期作品のアニメ. 幕末を描く作品には武士や革新的な人々を描くことが多いが, 陽だまりの樹では手塚治虫自身の曾祖父で蘭方医の手塚良庵という実在の人物の視点から幕末を捉えることで,明治維新への変遷を中立的な立場から捉えているところが大変おもしろい
<主題・副題> 幕末~明治 生命と医学 <ネタとして> 曽祖父の伝記 高校の歴史の授業、あるいは予備校・大学の講義で話を聞いたのですが、手塚治虫氏の曽祖父あたりの史実を基に書いているらしい。実際手塚良庵は実在するし、箕作麟祥の数代先祖の箕作阮甫などが登場しているのですが・・・。 幕末という激動の時代を志士や大名の視点から描いている小節や漫画をこれまでに結構な量を読みこなしてきました。例えば、「竜馬が行く・歳月・翔ぶが如く・お~い竜馬・西郷と大久保・酔って候」等です。 しかし、これはこれで充分テゴタエを感じる作品群ですが、藩医や町人に視点が合わされていてもいいのではないかと思う人もいるだろう。 それに答えてくれるのが、この作品ですね。 例として司馬遼太郎でいうならば「俄」などのような視点の持ち方ですよね。当時の人々の日常の営みも同時に感じることのできるような視点と描写が好きです。 第一巻では、手塚良庵が大阪(適塾)に旅立ったつ頃までを描いています。
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