読んでいて新たな発見に明け暮れてます。 文庫化を待ち望んでいます。
著者が記したいモンゴメリが描いた世界観を網羅した一品。
きちんと理由づけしてあるし、またモンゴメリが描いた赤毛のアンに託した世界観、その想いというのがはっきりと示されている点では秀逸と呼べる作品だろう。
この作品で、モンゴメリがどういう世界観を持って赤毛のアンを書いたかが理解できる。
確かにそういう著書だ。しかし、アンを知るには足りない部分がある。
モンゴメリが赤毛のアンだけを残したわけではなく、他にも作品を残しているからだ。
ここで語られるのは、あくまでも赤毛のアンを書いたモンゴメリだけで、それ以外の部分には触れていない点。作品としては確かにそれで完成しているものの、他の作品でもモンゴメリはそれ相応のメッセージを残してあるわけで、それはここにつながらないというものでもないからだ。赤毛のアンそのものを旅した。というのであれば、赤毛のアンだけではなく、その他のモンゴメリ作品から何かしらのメッセージをやっぱりここにつなげてほしかったというのが本音。そこが惜しいところだったように感じる。
天才作家太宰治と情死した女性山崎富栄の物語。 私はただただ富栄の父、晴弘氏が気の毒に思いました。 善良な市民だったはずの家族、それがどうしてこんな目に・・と。 どんな大義名分を言っても、やはり自殺は究極の自己愛、自己中としか思えません。 残された家族の悲哀に同情した作品です。
孤児のアンが、マシューとマリラとともに成長する物語。
ある見方でみれば、どたばた喜劇のようにも見えます。
カナダの自然の風景、個性ある登場人物、心温まる物語が特徴です。。
少女が、自立心を持って、生きていこうという積極的な姿勢が心強い。
あしながおじさん、少女バレアナ(ポリアンナ)、小公女などとともに、少女文学の最高傑作だと思われます。
その中で、子供の成長に伴って、親も成長していくことが分かるお話です。
翻訳を読む場合には、翻訳の善し悪しを読み比べたことがないのでわかりません。
文化の変換は、時代によって違う可能性があるので、ある期間が過ぎたら翻訳し直すことも意味があるかもしれません。
日本語で100回くらい読んだら、英語を読んでみるのもいいかもしれません。
原文はWEBにあがっています。ダウンロードして英語で読むことができます。
英語の原文は
http://www.gutenberg.org/etext/45
文字の印刷は自分で出力するより、書籍の方が綺麗で軽いので本を利用しています。
英語のフリーの朗読は、
http://www.gutenberg.org/etext/20593
http://www.gutenberg.org/etext/19576
MP3ファイルをダウンロードして、iPodで電車の中で聞くと、ボリュームがないので聞こえにくいことがあります。
ps.
NHKのアンの朗読の番組は、全文でない点が悲しいです。
太宰の暗いイメージを払拭して、等身大の人間・太宰が心地よい筆致で描かれている。
納得性と読みやすさは、著者の力量といえるのではないか。
一読の価値あり。
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